表具修復・掛軸販売一筋190年　阿波の表具屋さん

安藤(あんどう)　止(し)堂(どう)

出　身･･･徳島市佐古町

生･･･？？？

没･･･明治１５年頃（１８８２年頃）？

享　年･･？？歳･

名･･･克

字･･･初め松坡、次いで泉石、のち止堂

別　号･･･季軒

略　歴･･･幼くして父を失い、母に養育された。

画を好んだので、京都の〈柴田義董〉の門下に入る。また、〈岡本豊彦・浜口南涯〉にも学んだという。

画風が一般向きでなかったので、求める人が少なく常に貧困生活を余儀なくしていた。

一時、徳島市福島の慈光寺に仮住まいして泥塑人馬を作り、これを販売して生活をし、そのかたわら揮毫していた。

海部郡牟岐町など南部に比較的作品が多く残っているので、晩年は南部にて揮毫していたと思われる。

主な特徴･･･画風は、初めは四条派風であったが、のちに自らが画風を文人画風に変えた。

奇人としても有名で、常に周遊し、かたわら詩を好み、自分の意にまかせて揮毫し、一つの風格『止堂流』をなしていた。

作品に明治十五年(1882)夏の年記のものがあり、それがおそらく最晩年の作品であろうと思われる。

比較的作品は多く残っていて、彩色の美しい細密描写の人物画・花鳥画と、文人画風の達筆な墨絵との二種類が見受けられる。

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